【判定方法】
今様神隠し譚では賽(6面ダイス)を使った判定方法を使います。
あらゆる判定は以下の通りに行われます。
@開示したい情報の属性と同じ能力の数だけ賽を振ります。
A偶数の目の合計値を数え、一定値を越えると情報が開示されます。
 奇数の目は基本的に失敗となり、合計には含まれません。
BこのときGMも賽を振り、同じ目が出ていたら"瘴気と正気の波長があってしまった"ということで
 同じ目が出た分だけ賽を振り「瘴気影響表」に従い処理してください。
※もしも影響を受けたくない場合、同じ目になった賽を"幸"で振り直すか
 その賽を除外し、以後の判定で使わないようにしてください。
 除外した賽はそのセッション中は使うことが出来ません。

「瘴気影響表」
1.正気が10減る
2.通力が10減る
3.道具が一つ破壊される
4.術が一つ使えなくなる
5.ランダムに異常が起こる
6.次の判定で幸が使えなくなる

瘴気や術などによって心身にきたす異常は以下の通りです。

「異常表」
1.呪詛・・・正気が1サイクルごとに-5ずつ減っていく
2.疑心・・・通力が1サイクルごとに-5ずつ減っていく
3.恐怖・・・攻撃の際、賽を振ることが出来ない
4.無謀・・・防御の際、賽を振ることが出来ない
5.封印・・・術が使えなくなる
6.麻痺・・・道具が使えなくなる

異常は複数同時に起こることはありません。
もしも異常が起きている場合で、他の異常になってしまった場合は書き換えてください。
幸の残数、除外した賽、異常はセッション終了後にリセットされます。

【物語の進み方】
今様神隠し譚では大まかに4つの場面があります。

起の譚・・・導入の場面です。各PCがどのように神隠しに関わるのかが語られます。
承の譚・・・行動の場面です。神隠しの起因を調べる他、道具の入手や状態の回復を行えます。
転の譚・・・事件の場面です。GMが設定し、神隠れとの遭遇や戦闘、助言などの出来事が起こります。
結の譚・・・終幕の場面です。各PCが神隠しを振り返り日常へ戻っていく様子が語られます。

承の譚で用意された謎を紐解き、条件を満たした時点で転の譚が始まります。
PCたちの最終的な目標は「堕ち神を浄化させること」であり、そのために必要な条件は様々です。
基本的な条件は「依り代である神隠れを殺すこと」「堕ち神の未練を晴らすこと」です。
制限されたサイクル以内に浄化出来なければ物語は強制的に結の譚を迎えます。
承の譚で行えるPLの行動は以下の通りになります。

究明(きゅうめい)・・・手がかりを元に謎を解きます。
GMに調べたい事柄を一つ宣言して、判定を行ってください。
決められた一定値を越えた場合、GMはその事柄に関する情報を開示しましょう。
何故その情報を手に入れることが出来たのかはPLがそれぞれ考えてください。

徒然(つれづれ)・・・手がかりを思い出すための行動です。
GMがランダムに調べるべき事柄を一つ決め、判定を行ってください。
決められた一定値を越えた場合、GMはその事柄に関する情報を開示しましょう。
何故その事柄を知ることが出来たのかはPLがそれぞれ考えてください。

頂戴(ちょうだい)・・・道具を入手するための行動です。
幸を好きなだけ減らし、その分の道具を貰うことが出来ます。
入手出来る道具は賽を振りランダムで決定しますが、
志"商人"を持っている場合は好きなものを選べます。

浄化(じょうか)・・・正気や通力、状態異常の回復です。
究明によって浄化できる聖域を見つけた場合や
回復出来る術、道具を持っているとき、誰に対しても使えます。

頂戴や浄化に関わる道具には以下のものがあります。

1.握り飯 正気を10回復できる。
2.茅の輪 通力を10回復できる。
3.菊の花 状態異常を回復できる。
4.榊の枝 攻撃の際に1D6を振り足せる。
5.麻の縄 防御の際に1D6を振り足せる。
6.八卦鏡 判定のやり直しができる。

またアイテムには"札"と呼ばれるものがあります。
普通には手に入らないものですが、効果は絶大です。

魂札・諸行無常 正気を全回復出来る、魂に纏わる情報を一つ開示できる。
躰札・風林火山 攻撃の合計値に10加えることが出来る、躰に纏わる情報を一つ開示できる。
祈札・天地神明 通力を全回復出来る、祈に纏わる情報を一つ開示できる。
恵札・金剛不壊 防御の合計値に10加えることが出来る、恵に纏わる情報を一つ開示できる。
智札・海千山千 敵の能力値と残りの瘴気を知ることが出来る、智に纏わる情報を一つ開示できる。
幸札・有終乃美 除外された賽を全て元に戻すことが出来る、幸に纏わる情報を一つ開示できる。

【戦闘の進み方】
今様神隠し譚では神隠れや敵を殺す際に戦闘を行います。
戦闘では、"敵の属性"と同じ能力の値で行動できる順番を決めます。
能力の値が高いほど先に行動することが出来ます。堕ち神の行動は、常に最後に回ります。
戦闘で出来る行動は以下の通りです。

攻撃・・・敵にダメージを与えます。
躰の値D6分の賽を使い判定方法と同じように合計値を出します。
術の使用や道具の効果で更に賽を振ることが出来ますが、
恐怖である際は躰の値分のみのダメージになります。

防御・・・敵から攻撃を受けた際に、ダメージを減らすことが出来ます。
恵の値D6分賽を使い判定方法と同じように合計値を出します。
術の使用や道具の効果で更に賽を振ることが出来ますが、
無謀である際は恵の値分のみダメージを減らします。

浄化・・・正気や通力、状態異常の回復です。
回復出来る術、道具を持っているとき、誰に対しても使えます。
封印である場合は術が、麻痺である場合は道具が使えません。

究明・・・行動判定を行い、成功すれば敵の能力値や残りの瘴気を知ることが出来ます。
まだ解いていない謎があるなら、ここで情報を知ることも可能です。

【セッション終了後について】
セッションが終わったら、それぞれの功績によって"徳を積む"ことができます。
徳を積むとはいわば経験値の授与です。GMが条件を設定し、徳を与えてください。
基本的には「堕ち神を浄化させること」で徳が5点与えられます。
他にもセッション終了までに残った幸の分の徳を得ることが出来ます。
また、セッション終了後に徳を使った能力値の強化・変化ができます。
徳を使って出来ることは以下の通りです。

正気を1D6回復する 2点
通力を1D6回復する 2点
道具をランダムに1つ貰う 2点
術・志を1つ入れ替える 5点
好きな道具を1つ貰う 5点
好きな能力値に+1する(能力値の限界は12です) 10点
札をランダムに1つ貰う 10点
守護神を変える 10点


背景:戦場に猫