ある少年は終礼を王国と笑う
ある少年は生徒を花束と語る
ある少年は教室を牢獄と嘆く
ある少年は授業を箱庭と話す
ある少年は少年を   と思う

僕たちの、握り潰せるほど甘だるい、青い春

藪乃坂水橋高等学校
(ヤブノサカミズバシコウトウガッコウ)

 

webアンソロジー企画
藪乃坂水橋高等学校webアンソロジー《Little Boy vol.1》
藪乃坂水橋高等学校webアンソロジー《Little Boy vol.2》

生徒紹介本『加害者 被害者 関係者』ブースにて販売中

概要
物憂げな雰囲気の男子校が舞台の世界観です。
BL推奨。アダルト、アングラ、少々のオカルト要素を含みます。
この作品はシェアワールドです。
借りていることを明記した上で、ご自由に生徒・先生や関係者を作ってください。
生徒名簿(Twitter/一覧)
キャラ作成(診断メーカー)
校章()
キャラシート(/作成者:葉也)

説明
都心のどこか、昭和の頃に山の一角を開拓して建築された男子校。
所在は藪乃坂市真人区水橋8条6丁目8-2。
校舎裏には桜の森が広がっており、春になると一面が桃色になる。
整備されてはいるものの校門に辿り着くまでが結構な上り坂で予想以上にきついらしい。
スクールバスはあるがバス停は坂の下、「通学しんどい」と生徒から毎年愚痴られる。
近年、市内に学生寮「藪乃坂水橋学徒会館」が出来た。
一人部屋と二人部屋があり、二人部屋の場合水場は共同である。
門限は18時まで、基本的には自炊だが平日は申請すれば食事を出して貰える。
ちなみに必ずこの学生寮を使用しなければならないという決まりは無く、
生徒によっては他校も受け入れている学生寮に住んでいる場合もある。

歴史ある高校ではあるが×年前に改装をしたのでボロいということもない。
内装はシンプルでオーソドックス、備品も綺麗に使われている。
一階に1年、二階に2年、三階に3年の教室がそれぞれある。クラスはA、B、C。
三階の生徒ホールには南側一面にステンドグラスが飾られている。
校舎裏には花壇に囲まれた東屋。
校庭脇からちょっと森の中に行くと茶道部や華道部が使う茶室がある。
校舎地図はこちら。
委員会は学級代表委員、風紀、体育、保健、図書、文化、環境。
それから行事ごとに実行委員が選ばれる。

偏差値は60前後、ほぼ毎年有名大学に少数ながらも輩出している。
文化系部活動が全国大会の常連なので憧れて入学した生徒も多い。
大人しい生徒が多いためか世間には高尚な学風だと思われているらしい。
もうほとんどの人が忘れてしまったことだが昔は男女共学の学校だった。
ある事件のために女子が入学してこなくなり、男子校になった。

制服は濃い灰色のブレザーに赤いネクタイ、白いシャツ。
下は薄灰色に赤いチェックのスラックス。
学年とクラスを明示するためのバッジはブレザーの襟につける。
バッジの色は1年が青、2年が黄、3年が緑。
制服着用イメージはこちら。

背景:青の朝陽と黄の柘榴
関連創作:子供たちの性的事情
ハッピールーム































「昔の話を知りたい?」

昭和×年、この高校は男女共学の普通の高校でした。
田舎ほど自然は多くないけれど、都会ほど空気の汚れていない藪乃坂市。
そこにある山の一つを削り、建てられた木造の学び舎はこの土地に残りたい子供たち全員の志望校でした。
ところがそれも束の間。

学校で女子生徒が自殺します。
原因は男子生徒による暴行、強姦。精神が不安定になった彼女は教室で息絶えることを選びました。
この事件は藪乃坂市で一時期話題となり、学校の周囲は騒然となったそうです。
しかし悲劇はここで終わりません。
翌年、また女子生徒が自殺をしました。同じく強姦が原因であったと言われています。
何度も何度も、毎年違う当事者たちが、強姦と自殺を繰り返しました。
「学校全体がグルなんじゃないか」という噂が中学生の間で囁かれ、女子生徒の数が年々減少していきました。
そして世間が毎年の自殺に飽きてきた頃、当時の校長はそっと、男子のみを受け入れることに決めたのです。

時が経ち、校舎は改装され近代的な装いになりました。
誰もがそこであったことを忘れてしまいました。
だけどどうか気をつけて。古い土地に刻まれ沈殿した少女たちの怨念が残っているのですから。

 

ある少年が終礼を王国と笑う時、少女は憎悪に歪む
ある少年が生徒を花束と語る時、少女は滑稽に嘲る
ある少年が教室を牢獄と嘆く時、少女は愉悦に浸る
ある少年が授業を箱庭と話す時、少女は深淵に招く
ある少年が少年を   と思う時、少女は   と思う

 

説明
藪水高校が男子校である理由、生徒たちがどこか儚く狂っている理由。
全ては昔ここで死んでいった女生徒の悪意によるものです。
彼女たちは大抵の場合男を憎み、自分たち以上の苦痛を味わえば良いと思っています。
女生徒は校舎中の至る所で死んでおり、自殺現場ではない場所の方が少ないのが事実です。

生徒を含め、藪乃坂市の住人のほとんどは事件のことを覚えていません。
少女たちの七不思議がありますが、とても古いもので信憑性の低い噂程度にしか知られていないでしょう。
一つ、教室の少女たち
二つ、音楽室のピアノ少女
三つ、理科室の硫酸少女
四つ、屋上の飛び降りる少女
五つ、トイレに隠れた少女
六つ、桜の下の首吊り少女
七つ、校庭の血まみれ少女
彼女たちは強い悪意を持って校内に存在しますが、恐らく確認できる学校関係者は少ないと思います。