サイバージュブナイル スクールホリック - CJSHの世界

シナリオフック

■ダミーポータル
出口だ、脱出出来るぞ!喜んだ誰かが次に叫んだのは断末魔だった。
偽物、フェイク、まやかし、イカサマ。
無事に学園から解放される唯一の手段に、それが混ざっているという事実は
生徒たちを疑心暗鬼させるのに十分だった。
それにしても、何故こんなものが存在しているのだろう?

■アナザーワールド
本来ならば学校にあってはならない空間。
街だったり、森だったり、迷路だったり、それはもう様々だ。
これは明らかに外部からの接触で、数日後にはリセットされて消えてしまう。
しかしその不安定な場所へ足を運ぶ者の数は多い。
空間の先に希望があると期待して。脱出の糸口があると信じて。

■生徒党
我々は生徒である前に人間である。人間としての権利を脅かされてはならない。
同じ思想を持つ者同士で手を組んだ彼らはまるで政治の真似事をし始める。
そうして出来た、学園にルールをもたらそうとする集団を「生徒党」とした。
3年に1度の委員会選挙で各委員会や生徒会に
ふさわしいメンバーが選ばれるようになっている。
社会の縮図とはよく言ったものだ……。

■電子の彼方から、面影
先輩が卒業した。卒業したのだ。あの人が望んだことだった。
あの人はこの学園が大好きで、出来る事なら永遠に居たいと言っていた。
そんなことは無理だとわかっていて。叶わない願いだと知っていて。
数日後、学園にスパイダーがやってきたという噂が広まった。
そのスパイダーが、どことなく……先輩に似ているのは、気のせい?

■二度と出会えない人へ
最初は困惑していた君も、過ごしていくにつれて大切な人が出来た。
だからこそわかる、自分たちが別の世界の人間であること。
ずっとこうして学園にいるのも悪くない、君と離れるくらいなら……。
そう、現実から目を背ける君たちに、別れなければいけない時が来た。
これが君との最後の思い出。例え忘れてしまっても。

■ドッペルゲンガー
なにも、同じ顔の人間がたくさんいるだけではない。
全く別の人格を持った者が、性別が逆の人間が、過去が、未来が。
自分と君は一緒だと話しかけてくる。それは異世界だからこそ有り得るのだ。
彼らの真実は一体なんだろう?感じるものは、好意だろうか、敵意だろうか?
ところで自分のドッペルゲンガーを見てしまうと、
命を落とすと言うが……まさか、本当に?

■ホワイトファイル
学園に一定数組み込まれているAIのうち、白い制服を着た学生型AIがいる。
学園と生徒との間の距離にいる彼らは、重大な事実への鍵かもしれない。
データであるが故ウイルスに侵され攻撃してくるかもしれない。
生徒によく似ている故、作られた存在であることに苦悩しているかもしれない。
彼らこそがこの異空間での確かな人間なのかもしれない。